防ごう!高齢者世帯の詐欺被害

介護

高齢者世帯が増加しています。高齢者世帯は、一般的に、65歳以上の者で構成するか、またはこれに18歳未満の未婚の者が加わった世帯をいいます。高齢者世帯では、健康上の問題や介護の問題、防犯の心配など、様々な課題を抱えています。

今回は、被害が後を絶たない高齢者を狙った「詐欺」被害について、その現状と高齢者世帯で暮らす高齢者自身や家族ができる対策をご紹介します。

ここ30年で5倍に増加!

2018年11月1日時点で日本の人口は1億2,645万人、そのうち65歳以上が3,559万人を占め、高齢化率は28.1%となっています。厚生労働省の「国民生活基礎調査」によると、2017年の時点で高齢者世帯は全体で1322万3000世帯にのぼり、ここ30年で5倍以上の増加となりました。そのうち、夫婦のみの(高齢者)世帯は643万5000世帯で、残りの約半数以上が一人暮らしの高齢者世帯となっています。

高齢者世帯が増加している要因としては、地方出身の子どもたちが大都市圏で就職する傾向が続いたことや、人間関係による煩わしさを避ける傾向から同居率が下がっていることがあります。また、50歳時点で一度も結婚したことのない人の割合(生涯未婚率)が、90年までは5%以下で推移していましたが、2015年には、男性で23%、女性で14%と高まっていることも高齢者世帯が増えている要因の一つと考えられます。

狙われる高齢者

オレオレ詐欺や振り込め詐欺などの特殊詐欺のうち、65歳以上の高齢者が被害にあった件数は、報告されているだけで12,867件(平成30年暫定値)であり、特殊詐欺全体のうち、高齢者の被害は78.0%にも上りました。特に、オレオレ詐欺や還付金等詐欺では、被害件数の9割以上が高齢者の被害でした。では、高齢者はなぜ詐欺被害に合いやすいのでしょうか。

詐欺グループは、高齢者の孤独感や不安感に付け込んできます。一人暮らしともなると、孤独と向き合うことにもなり、親切に話しかけてきたり、話をじっくり聞いてくれる他者は孤独を癒してくれる存在にもなり得ます。「もしや」「ひょっとすると」という生活や健康に関する不安や懸念をかき立て、それへの解決策を紹介することで、偽りの親切や好意を演出してくるのです。

高齢者の被害の特徴として、誰にも相談せずに契約し、だまされたことに気づきにくいこと、被害に気づいても、自己の責任を感じて人に相談できず、被害が表面化しにくいことがあります。また、認知症など判断能力が低下した高齢者が被害に合いやすかったり、一度被害に合うと、その後も狙われ、二次被害に合いやすいことも、高齢者の被害の特徴です。

詐欺被害を防ぐために

詐欺被害については、ニュースで頻繁に取り上げられ、情報として知ってはいるものの、いざというときにはあわててしまうことや、「自分は大丈夫」という過信から被害に合ってしまうことも考えられます。詐欺被害を防ぐために、家族で取り組むことのできる事例を以下に紹介します。

1. 折り返しの電話訓練
 「携帯電話の番号が変わった」と言われたら、一度電話を切って、すぐに変更前の電話番号にかけ直すように訓練します。また、警察や銀行、その他団体から電話があった場合、言われた番号をそのまま信じてしまうことなく、電話帳や電話番号案内(104)などで調べる習慣をつけましよう。

2. 家族間で合言葉を作る
 電話口の相手が、「忘れた」「そんなことより・・・」と自分の言いたいことを優先させるときには、ためらわず電話を切るようにします。

3. ATMの利用限度額を引き下げる
 あらかじめATMの利用限度額を最小限に引き下げることによって、被害を最小限にすることができます。

4. 電話番号がハローページに掲載されていたら、削除を検討
 実家の電話番号がハローページに掲載されていた場合、116番へ電話することで、削除ができます。

5. 自動通話録音機を取り付け
 自動通話録音機とは、呼び出し音がなる前に発信元へ「この電話は、振り込め詐欺等の犯罪被害防止のため、会話内容が自動録音されます。」とアナウンスし、会話内容を録音できる機器です。無料貸与されている自治体もあり、取り付けも簡単です。

日頃から、家族間でのコミュニケーションを密にし、詐欺のニュースを話題に上げたり、家族の変化に築くことのできる関係性を維持していくよう心掛けましょう。

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