コロナなんかに負けない!複利単利
特集「コロナなんかに負けない!家計見直し術」では、シリーズコラムとしてコロナの不況の中でも皆様のお役に立てる、家計の見直し術を伝授していきます。ぜひ、継続的にご愛読いただければと思います。
第4回目は単利と複利の違い編です。
投資というと興味が怖いとか、危ないというイメージを持たれているか方がまだまだたくさんいます。
そんな人は実は投資は危ないというイメージが強いだけで、投資に対する知識がないことがほとんどです。しかし、貯金ではお金が増えないこのご時世、必要な分のお金が準備できないこともリスクとなります。
投資を怖がらずに始めるには、まずはきちんと知識を得ることが先決です。そこで今回は、2000万円の老後資金が必要といわれている未来の準備をするための第一歩として、金利の仕組みである単利と複利がそれぞれどのようにお金が増えていくのかお伝えしたいと思います。
単利のお金の増え方
単利とは、最初に預けた元金に対してだけ金利が付く仕組みです。
例えば自己資金100万円を年利3%の単利の金融商品に預けたとします。
100万円に対して1年後には3%3万円のり利息が生まれます。つまり、1年後にお金は103万円となるわけです。では、2年後は?というと最初に預けた100万円に対してまた3%の金利が付くのでさらに3万円増えて前の年の利息と合わせて106万円にお金が増えます。これを繰り返して20年経つと、元本100万円に加えて60万利息が付いて160万円になります。
つまり、100万円に対して3%の3万円ずつ毎年増え続けるのが単利という金利の仕組みという事です。
複利のお金の増え方
同じ3%の金利でも複利は計算方法が違います。単利と同じく100万円の自己資金を年利3%の複利の金融商品に預けたとします。
最初の1年後は単利と同じく100万円の金利3%の3万円の利息が付き103万円になります。単利と複利では2年後から違いが生まれます。複利の場合、2年後は増えた103万円に対して3%の金利が付くのです。つまり、103万円の3%で106万900円となるのです。2年後には単利と複利で900円の差が出るという事になります。さらに複利運用して20年後はというと、1,806,111円になります。なんと単利と複利では20万円以上の差が出るわけです。
これまた、30年後になると単利は190万円、複利は2,427,262円と53万円近い開きが出ます。
複利には単利以上のお金を増やすパワーがあるのです。
毎月コツコツ運用すると
まとまったお金があれば、長い時間をかけて複利で運用すればパワフルにお金が増えることがわかりました。しかし、まとまったお金がない場合は毎月コツコツ積み立てることになると思います。
そこで、毎月コツコツ複利パワーを使った投資をするとどうなるのか計算してみました。
毎月3万円を年3%の複利で積み立てると、10年で元金は360万円になります。それに対して、利息が594,000円付いて4,194,000円になります。20年後は元金720万円に対して利息は2,630,400円、30年後は元金1080万円に対して利息が6,605,232円で合計17,405,232円となります。
こうなると毎月3万円の運用でも、早く始めれば老後必要とされると言われている2000万円の準備に近づく事がわかりませんか?
投資を正しく理解して明るい未来を
もし、貯金だけで同じ金額にしようとしたら、毎月48,000円ほど積み立てなくては1700万円にはなりません。
貯金で3%金利は難しい時代ですが、投資で時間をかけてコツコツ運用をしていくのであれば、年3%程度の結果を出す金融商品は多く存在しています。
もちろん、運用商品は元本保証ではないため、リスク許容を見極めなくてはなりませんが、貯金では増えないというリスクも念頭に入れて、また、コロナのような今後の不測の事態を見据えて、明るい未来のために投資の事を勉強してみることから、始めてはいかがでしょうか?
廣木智代